出張や取引先への訪問で、公共交通機関を利用する機会はとても多いです。しかし電車やバスの運賃を支払う時、領収書をもらう事はとても少ないですよね。

原則として経費の精算には領収書は必要不可欠です。しかし交通費に関しては、領収書をもらうのが難しい場面もあることにより、領収書なしでの精算が認められています。

しかし領収書の提出がないからといって、適当な申請をされてしまうと経理担当者としても処理に困ってしまいます。これらの問題を防ぐために必要な「交通費精算書」と「出金伝票」の書き方を詳しく解説しています。

ちなみに筆者はとある中小企業にて約2年間経理事務として業務に携わった経験があります。私自身の経験をもとに、交通費精算書類の記入方法や、申請者と経理担当者双方の負担が少しでも軽減するような交通費申請方法についてまとめました。

経理担当
いくら交通費精算が領収書なしでもOKといわれても、できれば裏付けるデータや資料は欲しいところ。申請者と経理担当者がお互い納得がいくようないい精算方法はないのかしら。

専門家

交通費精算に取り入れたい「交通費精算書」や「出金伝票」の具体的な書き方を紹介しますね。また、これらの申請書類無しでも交通費精算をより確実で簡単にするためのテクニックもあわせて解説します!

交通費精算は領収書がなくても可能?

基本的に経費精算には領収書の提出が必要不可欠です。しかし交通機関の領収書は見る機会が少ないので、馴染みがない方も多いのが現状のようです。

交通費精算に領収書は必要なのでしょうか?その疑問を解消します。

原則として精算は可能

本来、会社のお金を使って経費支払いや消耗品の購入をした場合は、領収書を元に精算を行います。

しかし電車やバスなどの場合は領収書の発行が難しい場合があります。特に交通機関は時間が決まっているので、領収書を受け取るために乗り遅れていては本末転倒です。そのため、原則として交通費は領収書が無くても精算可能とされています。

ただ、経理上は何に会社のお金を使っているのかを残しておかなければ、最悪の場合は私用への利用や横領を疑われてしまいます。

なので領収書の代わりに「交通費精算書」または「出金伝票」の記載を依頼される場合がほとんどです。どちらを提出するかは会社によって異なるため、会社のルールを確認しましょう。

対処法①交通費精算書を使う

1つ目の、交通費精算書の書き方を紹介します。

交通費精算書へ記載する内容は以下の5つです。

  • 申請日
  • 部署名
  • 氏名
  • 精算内容
  • 合計金額

まずは申請日・部署名・氏名を記入します。

交通費精算書 氏名など

申請日には実際に交通費精算書を提出する日付を、部署名と氏名には提出する人の情報を記載しましょう。

続いて、精算を受ける上で重要な金額欄をうめて行きましょう。主な記載内容は以下の通りです。

交通費精算書 金額

  • 日付:交通機関をつかった日
  • 訪問先:交通費を使って訪問した場所
  • 交通機関:電車やバスなどの交通機関名
  • 出発地:電車やバスに乗った場所
  • 到着地:電車やバスから降りた場所
  • 片/往:片道または往復
  • 金額:それぞれの乗車券代(往復の場合は往復金額を記入)

必要事項を記入出来たら、最後に合計金額を書きましょう。

交通費精算書 合計

ここは金額欄の合計を記載します。経理担当者はこの金額を見て精算を行うので、自分の精算してほしい金額になっているかを確認してくださいね。

テンプレートもぜひお使いください!

対処法②出金伝票を使う

2つ目の、出金伝票の書き方を紹介します。

基本的には交通費精算書と記載方法は同じです。まずは日付・氏名・支払先を記入しましょう。

出金伝票 申請日など

支払先とはバス会社や鉄道会社のことです。会社の規定によって異なりますが、複数の場合は空欄で提出するか、欄内にすべての会社名を記載しておきます。

続いて、精算のために必要な金額情報を記入します。

出金伝票 金額

  • 勘定科目:交通費のため「旅費交通費」と記載
  • 摘要①:乗車区間と片道または往復の情報を記載
  • 摘要②:交通機関を使った理由や訪問先
  • 金額:片道または往復の金額

出金伝票の場合は訪問先や出発地・到着地を記載する欄がありません。そのため摘要欄にできるだけ細かく記載してください。

必要事項を記入したら、最後に合計金額を書きます。交通費精算書と同様に、この合計金額が精算される金額となります。

出金伝票 合計

自分が精算してほしい金額と一致しているかどうか確認しておきましょう。

領収書なしで交通費精算する時の注意点

交通費に関しては、領収書なしでの精算は原則可能とされています。しかし領収書がないからこそ、普通の精算よりも慎重に処理を進める必要があります。

ここで、領収書なしでの交通費精算に関する注意点をおさらいしておきましょう。

注意点① 会社の規則を確認する

精算書類の説明の中でも紹介しましたが、交通費を領収書なしで精算する方法は、各会社がそれぞれのルールを持っていることが非常に多いです。

この記事では一般的な方法を紹介していますが、必ず会社のルールを確認して対応しましょう。また、書類の修正や金額の確認があったら素直に応じ、スムーズな精算処理を心がけましょう。

ちなみにレシートでも領収書の代用は可能です。

注意点② 出金を裏付けるデータを添付する

領収書なしでの精算は、ミスが起こりやすい危険性もあります。曖昧なまま処理をしてしまうと税務調査などの監査が入った際に指摘が入り、会社の存続に影響する可能性もゼロではありません。

それを防ぐためにも、経理担当者は出金を裏付ける情報を必ずチェックしています。そのため、交通機関を利用した申請者があらかじめ出金を裏付けるデータを添付すると、処理がかなりスムーズになります。

出金を裏付けるデータの例として、実際に利用した交通機関の運賃記載付き乗換情報のコピーや、新幹線の切符を手配した時の精算書の控えなどが挙げられます。

少し面倒でもこれらの書類をきっちり揃えて提出しましょう。経理担当者と申請者双方の手間が軽減されるうえに、他の精算よりも優先して処理してくれる可能性も高くなりますよ。

注意点③ 精算金額をわかりやすく記載する

意外と忘れてしまいがちなのが、精算してほしい金額をハッキリと載せておくことです。交通費精算書や出金伝票には合計欄があり、その金額を見て経理担当者は精算をします。

片道と往復を間違えていると、精算をしてもらってから間違いに気づくことも。その場合は返金や追加支払いの処理が必要となり、申請者・経理担当者共に手間が増える事につながります。

申請者の中には「はっきりと精算してほしい金額を書くのはちょっと遠慮してしまう」という方も少なくありません。しかし経理担当者からすれば、むしろ明確にしてくれた方が処理がしやすいです。

正しい金額をハッキリ明記するように心がけましょう。

交通費の精算を楽にするためのテクニック

交通費は原則領収書なしで清算が可能ですが、会社によっては領収書提出を義務付けられている場合も少なからずあります。

また、交通費精算書や出金伝票を作成する手間を軽減させるためにも、領収書なしで精算をスムーズに行う方法があるととても便利です。

最後に、交通費の精算を簡略化するためのテクニックを紹介します。

テクニック① ICカードや回数券を使う

精算の手間を簡単にするには、経理担当者があらかじめ会社の経費で回数券の購入やICカードのチャージを完了させておく方法があります。

最近はICカードも主流になっていますので、SuicaやPasmoなどに10,000円程度の金額をチャージしたものを用意しておき、チャージした時点で交通費として計上しておきます。

あとは社員が出張や外出の際にチャージ済のICカードを使えば、精算の手間を省くことができます。詳しい内訳が必要な場合は、駅の券売機へICカードを持参すれば、履歴の印字も可能です。

テクニック② 経費精算システムの活用

ICカード導入と共に取り入れたいのが、経費精算システムです。例えば業界大手の「Dr.経費精算」の場合は、乗換案内と提携しています。訪問先への行き方を調べるだけで運賃を自動計算して計上してくれるので、とても便利です。

もちろん定期区間の自動控除にも対応しています。これを使えば駅へ行って印字する必要も、1つ1つのデータを入力する手間も省けます。

Dr.経費精算にはICカード連携以外にも領収書の入力代行機能や、銀行データ・会計ソフトデータの抽出に関する機能もついています。経費精算を手軽にしたい方にこそ取り入れてほしいシステムです。

Dr.経費精算の公式サイトはこちら!

まとめ

交通費に関しては領収書をもらうのが難しい場面が多々あります。乗り遅れそうで領収書をもらうことを諦めた時や、もらったのに無くしてしまった時に、交通費精算自体を諦めてしまうのはとてももったいないです。

今回紹介した方法をマスターしておけば、交通費精算がスムーズになるだけでなく、精算にかかる時間も削減できます。空いた時間で他業務を行う事ができれば、業務の効率化にもつながります。

また、交通費精算を簡単にするためには、ICカードや回数券の使用がおすすめです。経費精算システムを使えばさらに業務の効率化を図ることができます。

便利な方法を取り入れて、確実でスピーディな交通費精算を実現させましょう。

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