「領収書を電子化できる電子帳簿保存法を申請したい!」
毎日のように発生する領収書の処理に時間をとられ、このように考える企業や個人事業主の方も多いのではないでしょうか?

2017年に一般社団法人日本CFO協会が実施したアンケートでは約83%の企業が「領収書を電子化するメリットを感じる」と回答しています。
しかし導入が済んでいる(導入中含む)・導入を検討しているという企業は、全体の46%にとどまるため、申請の煩雑さなどが原因で導入をためらっていると考えられます。

そこで今回は難しそうな電子帳簿保存法の申請方法を3ステップで紹介。
事前の準備や法律に対応したシステムの導入法・要件など、経理担当者が疑問に思う点を解説していきます。

この記事を読んで電子帳簿保存法の申請法と、申請サポートが受けられる経費精算システムの知識を深めましょう。

毎日発生する大量の領収書などの書類を電子データ化できるっていうのは知ってるけど…なんだか難しそうで調べる気にもならないのよね。
専門のシステムを導入する必要もあるみたいだし、そもそも経費精算システムも何でもいいってわけじゃないでしょう?
電子帳簿保存法の申請方法は皆さんが思っているより簡単にできます。
基本的に3つのステップを踏めば申請が可能なんですよ。
導入するシステムによっては申請自体を代行してくれる会社もあり、アフターフォロー含めてトータルでサポートしてくれるんです!今回は日々の業務が忙しい方に変わって代行申請もしてくれる精算システムもご紹介します。

そもそも電子帳簿保存法とは何か?

企業活動に欠かせない帳簿や領収書など、増えていく一方の書類を電子データ化して保存できるようにしたのが、1998年に施行された電子帳簿保存法です。
領収書だけでなく決算書や帳簿類など、保管場所やスペースが必要になる書類もデータ化できる便利な法律です。

施行当初は条件が厳しすぎて利用する企業は少ない状況でしたが、現在は改正が行われて導入のハードルがグンと下がっています。
2018年にはスマホで撮影した画像が認められるなど、外出先でも領収書の電子化ができるようになりました。

電子帳簿保存法のメリットとデメリット

便利な電子帳簿保存法ですが、導入前に知っておきたい3つのメリットとデメリットがあります。
スムーズに社内で運用を開始できるように、長所と短所を理解しておきましょう。

電子帳簿保存法3つのメリット

  1. 紙の領収書が破れたり字がかすれるリスクがない
  2. 誰でも簡単に探したい証憑を見つけられる
  3. 残業時間が減り「働き方改革」の実現につながる

まず、保存性が大幅にアップするため、半永久的にきれいなままで領収書を保存できるのが大きなメリットでしょう。
電子データは検索性にも優れているため、必要なときにサッと探し出せて便利です。
また、時間のかかる旅費精算や会計監査などの準備がスムーズに行えるので、残業時間が減る可能性があります。
政府が推奨する「働き方改革」を実現するきっかけになり、社員の満足度も向上するかもしれませんね。

電子帳簿保存法3つのデメリット

  1. 実際に領収書を電子化する社員(申請者)の教育
  2. システム導入の費用がかかる
  3. 税理士や会計士などの専門家と連携する頻度が増える

今まで紙の領収書で旅費処理していた社員への教育や、マニュアルの作成、社内への周知など経理の負担が増えるのは間違いないでしょう。
電子帳簿保存法に対応した経費精算システムの導入費用や、スキャナの購入費用が発生するのも避けられません。
また、新しいシステムを導入するにあたり、税務調査への対応として税理士や会計士に相談しながら、仕事を進める必要もでてきます。
デメリットとしては時間と費用面での負担が増えることを、頭に入れておくといいでしょう。

電子帳簿保存法 3つの申請手順

税務署へ申告すると聞くと難しそうなイメージに聞こえますが、基本的なステップは3つだけです。
Dr.経費精算」のように、導入する経費精算システムによっては「申請代行サポート」を用意しているシステムもあります。

手順① 経理と社内で処理フローを作成

電子帳簿保存法を申請すると、今までの領収書の原本を提出していた経費精算とはガラッと変わります。
経理課内での知識の共有と社内での処理フローを作成しましょう。
電子帳簿保存法に基づいた経費精算は以下のようなイメージになります。

  1. 申請者が領収書をスマホで撮影するかスキャンする
  2. 撮影/スキャンデータの入力(利用する精算システムにより自動で可能)
  3. 領収書の原本を回収(のりづけなどは不要)
  4. 経理でのチェックが終わったら原本を破棄

手順② 電子帳簿保存法に対応した精算システムの導入

次に領収書の電子化に対応した経費精算システムを導入する必要があります。

実際に社内で運用を開始するまでに導入を進めなければいけませんが、申請自体をサポートしてくれるシステムもあります。
もし申請に自信がない、申請にかける時間がとれない、などの理由があるなら、サポート体制が整ったシステムを選ぶといいでしょう。

手順③ 利用開始3か月前までに税務署へ申請

国税庁のHPより申請書をダウンロード、必要事項を記載したうえで利用開始の3か月前までに申請します。
このときに社内規定や事務の処理法を記載した資料・導入した経費精算システムの契約書などを添付する必要があります。
システムを選ぶ時間を考えると、少なくても半年前から準備を始めるといいでしょう。

【注意点】スキャナ/スマホ画像と電子データ(電磁的記録)の違い

国税関係の書類はスキャナで取り込んだ画像の保存、電子データ(電磁的記録)の保存の2種類に分かれています。

国税関係書類/種類 電子データ(電磁的記録)の可否 スキャナ/スマホ画像の可否
・現金出納帳
・仕訳帳
・総勘定元帳
・売掛帳と買掛帳 など
× ×
・貸借対照表
・損益計算書
× ×
・領収書
・請求書
・納品書
・見積書 など

このように帳簿・決算書類は電子データでの保存はできますが、スキャナ/スマホ画像での保存は認められていません。
電子帳簿保存法で領収書などの証憑類を電子データ化する申請は「国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請」になるため間違えないようにしましょう。

領収書を電子データ化するときに使用する書面

精算システムを導入して領収書を電子データ化したいときは、こちらの書面をダウンロードして申請します。
帳簿類の電子化との違いは課税期間の途中での切り替えが可能な点です。

国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請

引用サイト:国税関係書類の電磁的記録によるスキャナ保存の承認申請
※2019年10月現在の書式

帳簿・決算書を電子データ化するときに使用する書面

決算書などの帳簿類を電子データで保存したいときは、開始予定日の3か月前までに下記の書面で申請します。
注意が必要なのは課税期間の途中で切り替えることができない点です
期首開始の日に電子帳簿が備え付けられ、記帳を行っていくことが前提となります。

国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請

参考サイト:国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請
※2019年10月現在の書式

申請の前に確認!電子帳簿保存法のデータ保存要件

経費精算システムの導入が必須な電子帳簿保存法の申請ですが、どのシステムでもいいわけではありません。
真実性や可視性など一定の信頼が担保できるものを選ぶ必要があります。

真実性の確保

真実性の担保

書類を作成・受領後に速やかにスキャンしたり、解像度など機器の性能水準を満たすことが要件とされています。

①訂正と削除履歴の保存

書類の訂正・削除・追加記載などの履歴を確認できること、改ざんしていない証明であるタイムスタンプ機能が必要です。

②帳簿の相互関連性の確保

スキャナやスマホで撮影した画像と帳簿との関連性が分かるようにすることが求められます。

③関係する帳簿の備え付け

関連する書類の備え付けなどスキャン/スマホ処理の規定が分かるようにしておきます。

可視性の確保

可視性の担保

画面など誰が見ても分かる状態にすることや、必要な情報を検索できる可視性が確保できるシステムであることも要件となっています。

①見読可能性(けんどくかのうせい)の確保

パソコンのディスプレイや印刷に使用する複合機の性能水準を一定以上に保つ必要があります。

②検索ができる機能

取引金額や日付、主要な項目から保存データを検索できる機能も必須です。

電子帳簿保存法に対応した「Dr.経費精算」の申請サポート

Dr経費精算 スクショ

数々の経費精算システムの中でも一流企業導入率NO.1の「Dr.経費精算」は手厚いサポートがうけられるのが特徴です。
導入前から導入後まで、法的な要件に沿った運用でしっかりフォローしてくれます。

導入前=企業に合わせた最適な運用を提案

その企業に合ったプラン等を提案するために、現在の規定をヒアリングして課題をピックアップします。
その情報をもとに今までの導入事例や最適なシステムを提案してくれます。

導入=税務署への申請を代行

導入を決めた企業の税理士か、Dr.経費精算の提携税理士が申請を代行します。
プロに任せることで大きな安心感が得られます。

導入後=法的な要件に合った運用をサポート

  • 領収書を回収するための段ボール設置から原本の破棄までをサポート
  • 全ての領収書の監査代行サービス
  • 社内説明会やマニュアル化の支援
  • 経理担当だけでなく他の社員も利用できるサポート窓口を開設(電話・チャット・メール)

電子帳簿保存法を申請して個人事業主・企業の経費精算を効率化

スキャナやスマホを使って領収書を電子保管できる電子帳簿保存法は、経理担当と申請者の負担を軽減できる便利な方法です。

経理としての経験が通算で8年以上ある筆者も、領収書の処理や不正が行われていないかのチェックなどに毎月追われていた経験があります。
大企業の経理を担っていたため会社独自のシステムは導入されていましたが、それでも手作業の部分が多かったため、後日ミスが発生することも少なくなかったです。

経費精算システムと連動した電子帳簿保存法は、いくつかの準備をして税務署へ申請すればすぐに利用できるのがメリットです。
申請を代行してくれるシステムもあるため、日々の業務に追われている方も上手に利用して経費精算を効率化してみてくださいね。

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