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出張時の移動にかかる費用だけでなく、宿泊費や食事代などのさまざまな経費を総じて「出張旅費」と呼びます。精算業務自体は決して難しくないのですが、会社によってルールが認められる範囲や申請方法が異なる点が混乱を招いています。

この記事では基本的な出張旅費精算に関する知識を振り返りつつ、出張旅費精算を少しでもスムーズにするための方法についてまとめました。ちなみに筆者は2年間の経理事務経験があります。出張費精算も毎月発生していましたが、毎回間違いが起こらないように神経を使って業務に取り組んでいました。この記事を参考に、業務の負担を軽減するためのヒントを見つけてくださいね。

経理課
出張旅費の精算業務がとても大変。領収書の数も多いし、旅費精算書の書き方が間違っている社員もとても多くて困ってしまう。どうすればスムーズに出張旅費精算をすすめることができるのかしら

専門家
出張旅費精算は提出書類の準備だけでなく、場合によっては仮払金や外貨レートへの対応も必要で、経理業務の中でも複雑化しやすい業務の一つです。少しでも手軽に出張旅費精算を行う方法について、一緒に見ていきましょう

出張旅費精算とは「出張にかかる費用の精算」のこと

出張旅費とは、その名の通り出張時にかかる費用を精算する業務のことです。一見簡単そうな印象ではありますが、出張費の中にはタクシーや電車賃以外にも、食事代やホテル代などが含まれます。

さらに仮払いとなれば残高のチェックや過不足の調査が、海外出張となれば外貨での精算となり、処理が煩雑になりやすい特徴を持っています。

出張旅費精算で使える無料エクセルテンプレート集

出張旅費精算には、精算書の提出が必要不可欠です。ここでのポイントはテンプレートを定型化して、社員全員が記載しやすいようにできるだけシンプルなものを選ぶこと。

一から作成するよりも、テンプレートを元に必要な情報を追加・削減すると、作成時間を大幅に短縮できます。使いやすいテンプレートはこちらでまとめていますので、あわせて参考にしてくださいね。

出張旅費精算書の書き方の注意点

旅費精算書は、はじめて書く人にとっては記載事項が多く、難しそうな印象を持つかもしれません。しかし正確に記載ができれば受理されるのも早くなり、結果的に経費精算も早く終えることができます。

旅費精算書を書く際の注意点は以下の通りです。

  • すべての項目を正確に記入する
  • わかりやすいきれいな字での記入を心がける
  • 定期的に申請書を提出する
  • 領収書は捨てずにすべて添付する

以上の注意点を社員に周知徹底しておき、スムーズに出張旅費精算が完了できるようにしましょう。

出張旅費精算業務で注意すべきこと

出張旅費精算業務でもっとも注意したい点は、レシートごとに適した勘定科目を選んで計上しなければいけない点です。

例えば出張時に以下の3つの費用が発生したとします。

  • 移動のタクシー代
  • 出張時の食事代
  • 出張期間中のホテル代

これらがどの勘定科目に分類されるのでしょうか。会社の規定にもよりますが、一般的には以下のように分類されます。

  • 移動のタクシー代:旅費交通費
  • 出張時の食事代:福利厚生費または接待交際費
  • 出張期間中のホテル代:旅費交通費または現場経費

食事代については出張が発生しなければ必要なかったお金と判断されれば「福利厚生費」ですが、出張先の得意先と一緒に食事をしていたら「接待交際費」となります。

ホテル代は研修などで使用したのであれば「旅費交通費」ですが、工事現場などに常駐するために必要だった場合は「現場経費」として工事原価に分類されます。

このように内容によって適した勘定科目を選ばなければいけない点が、慣れるまで難しいとの声が多いです。

はじめてでもわかる旅費精算のやり方・流れ

出張旅費精算のやり方や流れは会社の規定によって異なりますが、ここでは一般的な流れを紹介します。

まず申請者が行う事は以下の通りです。

  • 出張にかかる費用を出張前に申請しておく
  • (立替払いの場合)出張へ行き実費で精算する
  • (仮払いの場合)出張先であらかじめ受け取った仮払い金から精算
  • 出張旅費精算書を作成する
  • 上司の承認を得る
  • 経理に精算書を提出する

立替払いの場合は経理の処理が完了すれば、本人に立替分が支払われます。

続いて経理担当者の流れは以下の通りです。

  • 申請者から出張旅費精算書を受け取る
  • 内容に間違いや不備が無いかをチェックする
  • (仮払いの場合)残高が間違いないかチェックする
  • (立替払いの場合)申請者に申請金額を支払う
  • それぞれの経費の勘定科目を判断し、帳簿に記帳する

また、上記で紹介したものは国内出張の場合ですが、最近では海外出張を積極的に行っている会社も多いのではないでしょうか。海外出張の経費精算についてはこちらの記事でわかりやすくまとめていますので、あわせて参考にしてください。

出張旅費精算で時間がかかる理由

出張旅費精算は処理に時間を要する業務です。その理由として以下の3つが挙げられます。

  • 出張旅費のレシートを見て適した勘定科目を選ばなければいけないから
  • 仮払いの場合は過不足が一致しない場合があるから
  • 海外出張の場合は外貨レートを考慮しなければいけないから

出張は件数が増える程精算が大変になります。しかし仕事上必要な出張を制限することはとても難しいのが現状。そのため、これらの処理を少しでも楽に行う方法を探す方が現実的です。

出張旅費精算を楽にする方法は「経費精算システム」

出張旅費精算を人間の手で行うためには、ミスを防ぐための集中力や、適した勘定科目や外貨レートに応じた対応をするための知識が必要となります。単純作業でありながら労力が大きいため、経理担当者の負担となりやすい業務です。

そこで取り入れたいのが「経費精算システム」。最近は技術が進歩していて、さまざまな機能を持っている経費精算システムが開発されています。

出張旅費精算を楽にする経費精算システムの機能を見ていきましょう。

レシート取込機能

先ほど、出張旅費として精算されたものを各勘定科目に割り振るのが大変と紹介しました。経費精算システムにはレシートをスマホで撮影するだけで自動的に内容を読み取ってくれる機能が搭載されたものもあります。

中にはレシートのスマホ撮影データを転送すれば、オペレーターが内容を判断して入力し、ダブルチェックまでしてくれるシステムも。こういった便利な機能を使えば経理担当者の負担はかなり軽減されます。

仮払い管理機能

仮払いは数が増える程に管理が大変になります。一度に数人が出張に行くと、人の手ではどうしてもミスが起こりやすいです。仮払い管理機能が搭載されたシステムを選ぶと、そのストレスが解消されます。

外貨レート対応機能

海外出張の場合は、現地では外貨を使用して支払を行うことも。その都度外貨レートを確認して精算するのはとても手間ですが、外貨レート対応機能があるシステムを使えば、自動的に外貨レート取得をして精算してくれます。

オススメの出張旅費精算システムを紹介

先ほど紹介した「レシート取込」「仮払い精算」「外貨レート対応」の機能を兼ね揃えた経費精算システムを取り入れることで、出張旅費精算の業務が格段に楽になります。

しかし最近は実に種類豊富な経費精算システムが開発されているため、必要な機能を兼ね揃えているものを選び取らなければなりません。

料金形態もユーザー数が基準となるものや、領収書の枚数が基準となるものなどと大きく異なるため、気になる経費精算システムをいくつかピックアップし、それぞれ見積を取って選ぶのが確実です。

こちらの記事では7つの経費精算システムの機能や価格をわかりやすく比較していますので、あわせてご覧ください。

出張旅費精算に関する規定・ルールついて

出張旅費精算についてのルールは会社によって異なります。筆者もとある会社では交通費と1回分の食事代まで申請可能とされていましたが、別の会社では交通費のみしか認められず、ルールが異なることを実感した経験があります。

混乱を招きやすい出張旅費精算については、会社で明確な規定を定めておくことが重要です。経費精算の規定作成については以下の記事でわかりやすく紹介していますのであわせてご覧ください。

経費精算には領収書の添付が必要不可欠です。しかし膨大な量の領収書やレシートを保管するのはとても大変。それを受けて、近年では領収書保管の電子化が認められつつあります。

領収書の保存に関する詳しい内容は、以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

出張旅費精算に時間がかかってしまう理由として、以下の4つが挙げられます。

  • 精算書の書き方やルールが明確でない
  • 領収書の内容から適した勘定科目を判断しなければならない
  • 仮払いの場合は過不足が一致しないと調査が必要
  • 海外出張の場合は外貨レートも考慮しなければいけない

便利なテンプレートを活用したり、経費精算の規定を作成することで、これらの負担軽減が見込まれます。また、最近では便利な経費精算システムも、多数開発されています。便利な機能を活かすことで、スムーズな出張旅費精算を実現させましょう。

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