小口現金出納帳の書き方はご存知ですか?
普通に生活していると出会うことの少ない言葉ですので、急に上司から指示されると困りますよね。

小口現金出納帳を作る際は、手元の小口現金と帳簿上の残高を一致させなくてはなりません。
この記事では小口現金出納帳の書き方やポイントを解説します。

経理課
課長から小口現金出納帳を作るように指示されちゃった。経理部に配属になったものの、経理の勉強を始めたばかりで何から始めれば良いかさっぱりわかりません。
専門家
そんな疑問に私がお答えします!名前から現金を管理するものだとイメージはできても、実際に小口現金出納帳がどういうものか、そして作成には何が必要かわかりにくいですよね。

そこで私が小口現金出納帳の書き方やポイントを解説します!

小口現金出納帳について

まず、小口現金出納帳がどういうものかを理解しないと、作成することもできませんよね。

ここから、小口現金出納帳の定義や現金出納帳との違いを説明します。

小口現金って何?

そもそも小口現金が何かわかりそうでわかりにくいですよね。

小口現金とは、会社に置いておく少額の現金のことです。小口現金を会社に置いておき、必要な社員に予め渡しておくことで、各自立替えて後で経費精算するという手間を省き、トラブルを避けることができます。

かといって、「大量に必要になるかもしれないから」という理由で大金を会社に保管しておくのは大変なリスクですよね。それゆえ、小口現金が有効なのです。

では、小口現金出納帳とは?

そして、小口現金出納帳はこの小口現金を補給や支払いするときに記録しておく帳簿です。現金出納帳と別に記帳する必要があるので、面倒に感じるかもしれませんが、上述の通り小口現金を保管することにメリットもあるので、採用している企業は多いです。

現金出納帳との違いは?

では、現金出納帳とは何が異なるのでしょうか。下図を見るとわかる通り、小口現金出納帳と現金出納帳は主に記載内容、記載者、記載のタイミングの3点で異なっています。

相違項目 小口現金出納帳 現金出納帳
①  記載内容 小口現金のみ 企業の現金
②  記載者 小口現金の管理者 経理担当者
③  記載のタイミング 小口現金からの支払時 小口現金補給時

小口現金出納帳の書き方

それでは、ここから実際にどのように書いていくかを説明していきます。全体だけ見ると何か難しい処理に見えますが、1行ずつ見ていけば何も難しいことはないので、6つの項目に分けてそれぞれ確認していきましょう。

書き方手順①記入項目

一般的に、小口現金出納帳には受入金額、日付、摘要、支払金額、支払内訳を記入します。また、「支払金額と手元残高の合計」は「受入金額の合計」と合致していなくてはなりません。

書き方手順②1行目

小口出納帳の1行目には、受入金額の欄に小口現金として受け取った金額を記入します。続いて、日付欄に受取日、摘要には「受取」と記入していきます。

小口現金出納帳1

書き方手順③現金出し入れ時

それでは、実際に支払いなどが発生し、現金を出し入れすることになればどうすれば良いのでしょうか。小口現金を使用した場合は、日付欄に使用日、摘要欄に何に使用したか、支払金額に実際に使った金額を記載します。そして、その使用した事柄が該当する支払内訳欄に金額を記載すれば、現金出し入れ時の処理は完成です。

小口現金出納帳2

書き方手順④締め作業ー「次月繰越」

締め作業は一般的に1ヶ月毎に行われます。その際に、締日時点の残高を次月へ繰越す「次月繰越」の作業が必要となります。まず、1行を使い、締日までの支払金額・支払内訳の合計を計算します。その次の行には、日付欄に締日の日付を記入し、摘要欄には「次月繰越」と記載します。また、支払金額は小口現金の締日時点の残高を記入します。

最後に、受入金額の合計と支払金額の合計を次の行に記入し、両者が一致していれば「次月繰越」作業は終了です。

小口現金出納帳3

書き方手順⑤締め作業ー「前月繰越」

続いて、「前月繰越」について説明していきますが、「次月繰越」を理解できていれば簡単です。翌月の初日には必ず前月繰越作業を行わなくてはなりません。方法は、受入金額に次月繰越した金額を、日付欄には次月繰越の翌日の日付を記載します。「前月繰越」と「次月繰越」は連動していますので、次月繰越が終わった段階で前月繰越の準備もしておくとわかりやすいですね。

小口現金出納帳4

書き方手順⑥締め作業ー「補給」処理

小口現金出納帳特有の処理として、「補給」処理があります。大金を常に用意しておくのはリスクがあるため、小口現金が用意されているのでしたよね。しかし、予め1ヶ月に必要な現金量がわかるわけはないので、途中で足りなくなる場合があります。

そこで、現金が足りなくなってきた際に経理担当者より小口現金を「補給」してもらう必要があるのです。補給を受けた場合は、受入金額に受け入れた金額を、日付欄には受け入れた日付を記入し、適用には「本日補給」と記入します。

小口現金出納帳5

小口現金出納帳作成時のポイント

ここまで、小口現金出納帳作成時のポイントを解説してきましたが、実際仕事をする上ではゆっくり作業できないですよね。上司から指示されたときに出来るだけスムーズに作業し、「デキる」ところを見せたいものです。ここでは、出来るだけスムーズに作業する上で気をつけるべきポイントを解説します。

ポイント①EXCELテンプレートを利用

もしかすると、会社の大先輩方は手書きで小口現金出納帳を作成しているかもしれません。しかし、それでは効率が悪いので是非EXCELのテンプレートを利用してください。テンプレートを使えば、時間を大幅に短縮することができますし、曖昧な理解を助ける働きもあります。

小口現金出納帳のテンプレートはインターネットで沢山見つけることができるので、一度試してみてください。また、どうしても前例踏襲で諸先輩のやり方をなかなか変えられない会社もあるかもしれません。しかし、テンプレート利用はメリットが大きいですし、手書きは時代に即していません。ぜひ上司に提言してみましょう。

ポイント②摘要欄・支払内訳を把握しておく

慣れないうちは、小口現金出納帳作成作業をする際に、支払い内訳をどうするかで悩み時間を取ってしまうはずです。

下図に代表例をまとめたので、記入時の参考にしてください。その会社によって使用機会が多い内訳が異なると思いますので、慣れてくると自社で頻度の多い支払内訳は自然と頭に入るようになるでしょう。

支払内訳 発生項目
交通費 電車代、バス代、タクシー代、飛行機代など
通信費 電話代、切手代、インターネット関連費用など
消耗品費 筆記用具、コピー用紙など
光熱費 水道代、電気代、ガス代など
新聞図書費 新聞代、書籍代など
雑費 上記に当てはまらないもの

ポイント③締め作業時の記入方法を押さえておく

小口現金出納帳の書き方で解説した締め時の作業については、各企業で若干異なる場合があります。締め作業は月末・月初と多忙な時期に行われるので、その時になって慌ててしまわないよう、自社ルールの確認も含め、「次月繰越」、「前月繰越」、「補給」の処理を復習しておきましょう。

まとめ

以上、小口現金出納帳について解説してきました。小口現金出納帳は精通している経理担当者にとっては簡単なことですが、経理のことを知らない人にとっては、何か難しい処理に見えますよね。しかし、まず考えなくてはならないのが小口残高と帳簿上の残高が一致することです。

今は便利なExcelのテンプレートもあり、一度慣れてしまえば簡単な処理です。今回学んだことを生かして、まずは自分で作ってみてはいかがでしょうか。

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