
ビジネスマンに社内業務で負担を感じていることを聞くと、多く挙げられるのが「経費精算業務」。効率よく業務を進めるために多くの企業が「経費精算システム」を導入しています。
経費精算システムの中でも、「クレジットカード連携機能」があるものが人気となっています。経費精算システムを導入することによって、複雑な経費精算業務を簡単にできるほか、申請漏れや経費の不正利用も防止することができます。
経費精算システムの導入を考えています。色々調べてもよく違いが分からなくて・・・どのシステムにするか悩んでいます。
導入する目的については社内でまとまっていますか?
導入目的をまずは明確にしてみましょう。
今回は、「経費の登録に膨大な時間をかけているけど、本当に楽になる?」・「どの機能を重視して決めたらいいか社内でまとまらない」・「使いづらいのでは?」などという不安から導入に踏み切れない方々の不安を取り除くことのできるよう、メリットや5種類のカード連携可能な経費精算システムをご紹介いたします。
経費精算業務における面倒な点とは?
ちなみに、他のビジネスマンは経費精算業務のどのような部分で悩んでいることが多いのでしょうか?
ここで実際に株式会社マネーフォワードがユーザー男女1,284名を対象として、おこなった「経費精算に関するアンケート調査」をご覧ください。全体の74%の方が「経費精算をわずらわしいと感じる」と回答しました。(下記画像参照)

引用:https://corp.moneyforward.com/news/release/corp/expense_survey/
そして「わずらわしい」と感じる作業内容としては、
- レシートや領収書の手入力
- 領収書やレシートの保管管理や貼り付け
- 訪問先の経路や料金の検索
が上位に挙げられています。

引用:https://corp.moneyforward.com/news/release/corp/expense_survey/
また、従来の経費精算の方法だと、上のグラフからもわかるように、「経費申請の作業が面倒だから」・「申請を忘れてしまう」などという理由から申請せず自身で経費を負担しているビジネスマンも全体の43%もいることがわかりました。
どうにかこの問題を解決する方法はないのでしょうか?
次章では、クレジットカード連携機能についてと、導入した場合のメリットをご紹介いたします。
経費精算におけるクレジットカード連携機能とは?メリットを解説
経費精算システムのクレジットカード連携機能とは、法人用クレジットカードを経費精算システムと連携させることで、クレジットカードを使用した際の明細が経費精算システムに自動で登録される機能です。この機能の付いた経費精算システムを選ぶことで、以下のような3つのメリットがあります。
メリット1. クレジットカードからそのまま反映で経費精算が楽に!
ビジネスマンが実際に経費精算業務をおこなう上で面倒だと感じていることナンバー1の「レシートや領収書の手入力」が不要になります。クレジットカードの履歴がそのままシステム上に反映されるので、申請の業務にかかる時間を大幅に削減することができます。また、経費精算システムによっては、現金精算して発行された領収書やレシートを撮影するとオペレーターが入力してくれるものもあります。
メリット2. 不正な申請や入力漏れ・ミスを防ぐことができる!
法人用カードの利用明細をそのまま経理ソフトへ取り込む為、不正な申請やデータの改ざん、入力ミスなど不正行為を防ぐことができます。精算が漏れることもないので、経費精算を迅速に進めることができます。
メリット3. 仮払い・立て替えなど小口現金精算が不要に!
法人用カードを利用していない場合、出張の際の交通費や宿泊費、飲食費などは、一旦社員が立て替えなければならないことも多いですが、法人カードを社員に支給すると、立て替えも小口現金の処理も不要になります。利用明細データと経費精算システムを連携させることで精算後の経費申請の時間も最小限に抑えることができて立て替えの負担を無くすことができます。
クレジットカード連携に対応している経費精算システム5選
でも、導入に費用がすごくかかったり、操作が難しいのではないでしょうか?
法人カード連携の経費精算システム導入は、経費精算の効率を高め、業務効率向上に効果的です。
まずは、システム毎の比較表をご覧ください。
楽々精算 | Dr.経費精算 | MFクラウド経費 | eKeihi | Concur Expense | |
初期費用 | 10万円 | 10万円 | 10万円 | 0円~ | 要見積り |
月額費用 | 30,000円 (50ユーザー未満) | 1ユーザー 980円~ | 1ユーザー 900円 | 25,000円~(ユーザー数により異なる) | レポート数により課金 |
スマホ アプリ | iPhoneのみあり | あり | あり | あり | あり |
Suica 連携 | あり | あり | あり | あり | あり |
レシート撮影機能 | OCR入力 (iPhoneのみ) | オペレーター入力 | オペレーター入力 | OCR入力 | オペレーター入力 |
連携 カード数 | 9種類 | 48種類 | 142種類 | 3種類 | 5種類 |
カード明細の編集 | 編集不可 | 編集可能 | なし | 不明 | 不明 |
おすすめ① 楽楽精算
株式会社ラクスがリリースした経費精算システム「楽楽精算」は導入実績国内ナンバー1のシステムです。国内では3,500社以上が使用しています。クレジットカードの利用明細を自動でデータ化することが可能です。会計ソフトとの連携もできるので、データ化した経費情報を読み取ることで、自動で仕訳まで完了することができます。
外出が多い社員の方でも、iPhoneの支給のある企業であれば、スマホからレシートを撮影し、自動でデータ化も可能です。人気のシステムを安心して利用したいという方にお勧めです。
《 対応しているクレジットカード 》 JCB ビジネスカード、三井住友コーポレートカード、アメリカン・エキスプレス®・コーポレート・カード、TOKYU CARD コーポレートカード、Hitachi Corporate Card、UCコーポレートカード、MUFGカード ゴールドプレステージコーポレート
おすすめ② Dr.経費精算
株式会社 BearTail (ベアテイル)がリリースした経費精算システム「Dr.経費精算」は、とにかく申請の作業が楽になるシステムです。申請から承認までスマホで完結できる便利と手軽さ、レシートのオペレーターによる正確な代行入力やクレジット明細の自動読み取り、Suicaへの対応などで人気が高まっています。さらに、会計システムと連携することも可能で、自動で仕訳も可能です。
《 対応している電子マネー 》nanaco、モバイルSuica、WAON、PiTaPa、smartICOCA
おすすめ③ MFクラウド経費
マネーフォワード社がリリースしている「MFクラウド経費」は、「経費精算にかかる時間を1/10にする」をコンセプトに開発された経費精算システムです。MFクラウド経費は、同社から出ているMFクラウド会計やMFクラウド請求、MFクラウド給与など様々なクラウドサービスとの連携が可能という特徴をもっています。
そして、対応しているクレジットカードや電子マネーの種類もとても豊富。MFクラウド経費は、クレジットカードの利用明細を即日取得することができるので、経理処理が迅速に進めることができます。価格も他の経費精算システムと比べると比較的安価で、クレジット連携、領収書のオペレーター入力機能付きという導入しやすさが人気となっています。
e-kenetカード(京阪カード) あおぎんVISAカード 青森銀行VISAカード<aomo> あきぎんVISAカード 秋田銀行OnlyOneカード(VISA) アプラスカード アメリカン・エキスプレスカード 阿波銀VISAカード イオンカード 池田泉州VISAカード MUFGカード au WALLET クレジットカード おきぎんVISAカード オリコカード OPクレジットカード(JCB) OPクレジットカード(VISA・MASTER) 鹿児島カード(VISA) 関西VISAカード 漢方スタイルクラブカード 九州しんきんVISAカード 九州VISAカード 紀陽VISAカード 近畿しんきんVISAカード クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン Yahoo!カード やまぎんVISAカード ゆめカード クレジットカード UCSカード UCカード 横浜バンクカード ライフカード 楽天カード リクルートカード(JCB) リクルートカード(VISA・MASTER) りそなNetアンサーplus りそなVISAカード リーダーズカード レクサスカード
電子マネーCoGCa 電子マネーゆめか 東邦Always デビットカード<JCB> トキハ双葉会カード ドトールバリューカード nanaco(カード) nanaco(モバイル・ネット) 肉マイレージカード nicopi nimoca PiTaPa JURACA(nanaco) ふくぎんVISAデビットカード プレシャスカード ミスタードーナツカード(残高照会) みずほJCBデビット モスカード モバイルSuica (My JR-EAST ID) モバイルSuica (モバイルSuica ID) ユニコ LINE Pay LaCuCa電子マネー 楽天Edy RUCCHA!カード ワイエムデビットJCB WAON WAON(イオンカード一体型)
おすすめ④ eKeihi
eKeihiは、イージーソフト株式会社がリリースしている初期費用0円から始める事のできる手軽さと経理知識が全くなくても入力できるようなわかりやすいインターフェイスが魅力の経費精算システムです。また、交通費計算もカードリーダーに通すだけでデータを手軽に読み込めるので効率アップが見込めます。
対応しているクレジットカードはまだ少ないものの、私用で使用した分を除外できる機能が付いていたりと機能は豊富です。50名以上ユーザーのいる企業でないと導入できないので、小さな企業では使用できないのが少し残念ですが、それ以上のユーザーのいる企業では50ライセンス(50人分)で月額29,000円(1人あたり580円)からと比較的安価に使用することができます。
VISA、MasterCard、American Expressのさまざまなカード(詳細は不明)
おすすめ⑤ Concur Expense
Concur Expenseは、SAP concurがリリースした経費精算システムです。国外でのシェア率はトップクラスで国内でもファーストリテイリンググループやサイバーエージェント、NECなど大企業で多く導入されており、自社向けに細かくカスタマイズ可能なシステムです。また、セキュリティーの面で第三者認証を得ており、信頼性の高いシステムといえます。
そのため、大手金融機関でも導入されています。他のシステムと比べると比較的高いランニングコストがかかりますが、従業員数が多く既存のシステムでなく、使いやすいようにカスタマイズしたいというような大企業の方にお勧めしたいシステムです。様々な外部サービスと連携しているので、経費の入力にかかる時間を大幅に削減することが可能です。
JCBカード、セゾンカード、三井住友VISAカード、MUFGカード、三井住友トラストクラブカード
まとめ
膨大な時間がかかり、ミスも起こりやすい経費精算業務ですが、そのような問題点をクレジットカード連携が可能な経費精算システムを導入することによって解決することができます。
この記事を参考に新たな経費精算システムの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただきありがとうございました。